ヘッズアップの神童「ダンケイツ」によるコーチング編が収録されています。
その中から、役立ちそうなヘッズアップのプリフロップの立ち回りを紹介します。
■自分がボタンにいる場合
ヘッズアップは難しい…ボタンのオープン率 100%?
※HUではSBとボタンが同じですが、本書の表記に合わせて、ボタンに統一します。
通常6-maxだったりフルリングですと、オープン率は20%前後。
ボタンだとしても50%程度ではないでしょうか。
しかしながらヘッズアップですと、相手はひとりしかいませんので、
より攻撃的になってよいわけです。そうなでないとブラインドにやられてしまいますから。
「プレイ開始時にはボタンから100%レンジで3bb(3倍レイズ)オープン」
ということが推奨されています。
もしこの対処法をしらない相手であれば、これだけでブラインドをガシガシ削りとって、
優位に立てることでしょう。
"プレイ開始時には"というのは、相手がアグレッシブで、
この戦略に対して3Betを増やしてきたならば、このような対応が必要と言っています。
「最悪の手はボタンからでも降りていいだろう。多分下から20%くらいの手だね。それでもまだボタンからは100%の手をプレイしたほうが儲かるとは思うけど」
上位80%のレンジとはこんな感じです。
22+,A2s+,K2s+,Q2s+,J2s+,T2s+,92s+,83s+,74s+,64s+,54s,A2o+,K2o+,Q2o+,J2o+,T2o+,94o+,85o+,76o
まさに最悪の手以外すべて。
■自分がビッグブラインド(BB)にいる場合
それでは自分がBBにいるときは、どれくらいのオープンすればいいのか。特に相手が、ボタンからは100%のレンジでオープンする場合で考えてみましょう。
「う〜ん、相手が100%だったらこちらは60%くらい?」
それだと参加しすぎのようです。ダンケイツは
「ビッグブラインドからは50%以上のレンジでプレイするのは難しいんだ」
と言っています。ちょっと安心ですね。
ではどれくらいかというと、
・42%くらいのレンジで参加
・そのうち15%くらいを3Bet
・25%−27%くらいでコール
BBでプレイする場合、3回に1回以上は、3Betするんですね。
■どんな手で3Betするか
15%レンジで3Betすると書きましたが、単純に上から15%ではないようです。
「ヘッズアップでカギになるのはレンジの両極化だ。スリーベットする手は75スーテッドみたいな手とAKみたいな手の両方なんだ」
として、ドミネイトされやすいK9、QJ、QTといった手では3Betしないそうです。
レンジにするとこんな感じでしょうか。
88+,ATs+,KJs+,QJs,JTs,T7s+,96s+,85s+,74s+,63s+,53s+,43s,32s,AQo+,KQo
低めのスーテッドが多く含まれていますね。
慣れないうちは43sや、32sといった手は減らしてもいいかもしれません。
もし相手がこちらの3Betに降りず、4Betやコールを多くする場合は、
さすがに3Betのレンジを狭くして、フロップでのチェックレイズを多めに入れる、
ということです。
さて、プリフロップで語られている基礎的なことをお伝えしてきました。
このデジタルポーカーは本当に良書です。
簡単にフロップ編をお伝えすると、
よくある「小さなポットでのミスプレイ」が語られています。
・あまりに早い段階で、あまりに簡単に諦めてしまうこと
・インプライドオッズを追求しないこと
・ベッドのほうが良いプレイの時に、ショウダウン志向になりすぎること
・ターンでルースコールをしてしまうこと
「ギクッ」とした方はいませんか。
これらのミスプレイを実際のハンド例を用いて説明してくれています。
驚きはダンの「相手の魂まで支配する」ワンプレイ。
プロのハイステークスはここまでやるかと実感しました。
本書はポーカープレイヤーであれば、手元に置いておきたいですね。
Kindleであれば、iPhoneやiPadで今すぐ読めます。
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